すでにご存知の方が多いかと思うが、今月会社を辞めた。
辞めた理由は、職場環境が悪いからとか痔が悪化したからとかそういう理由ではなく、
単純に飽きたから。
……だと思っていたのだが、最近、それは少し違う気がしてきた。
会社を辞め自分の時間が増えていく間に、
ふと、なんとなく「業間休み」の存在を思い出したからだ。
業間休みとは、小学校で1・2時間目と3・4時間目の間にある休み時間のことだ。
(これは地方によって呼び名はさまざま。名古屋あたりだと「放課」というらしい)
私の学校では20分程度の休み時間だったと記憶するが、
私はその、業間休みがとても苦手だった。
だって、遊びのエンジンがかかる前にチャイムが鳴るので、
みんな決まって「じゃあ続きは昼休みね」といって授業に戻る。
私はその「続きは昼休み」というスタンスが嫌いなのだ。
続きがやれる保証なんてどこにもない。ノストラダムスの大予言が突然やってくるかもしれないし、
給食に大嫌いなハムパインが出てきたら昼休みいっぱい無理矢理食わされることもある。
だから私は基本的に、業間休みは一人ぽつりとマンガを描いておとなしく過ごすようにしていた。
たとえいつ死んでも、遊びの続きができなかったことを後悔しないために。
…そんなある意味擦れたモチベーションで成長期を過ごした私だったが、
そこで一つ思ったのだ。もしかすると、私が会社に属して働いていたとき、
自分の時間である「休日」は、その「業間休み」に限りなく近かったのではないかと。
遊びのエンジンがかかる前に、日曜日のサザエさんという名のチャイムが鳴る苦痛。
もちろん、エンジン全開で遊んでサザエさんを迎えうる日もあるが、
そんなのたまにだし、どうにしたって月曜日の顔色をうかがってしまう。
だから私は、会社を辞めた理由をその長年の「業間休み」の呪縛からの解放願望が
蓄積されたからなのではないか、と考えている。
小学生からの悩みであり、ストレスの一つだった業間休み。
この歳になって、一気にそのフラストレーションが爆発してしまったに違いない。
だって、解放されたあとの毎日は楽しくって仕方がないのである。
往年のアイドル・中山美穂の望みを代弁するかのように、
DOKIDOKIかつWAKUWAKUさせてもらっている毎日だ。
とやや誇張気味によろこびを表現してしまったが、実はぶっちゃけ早く仕事したいと思っている。
あれだけ業間休みを嫌っていたのに、今度は意外にも、自分自身でチャイムを鳴らそうとしているのだ。
たぶんそれがうれしいのだと思う。
チャイムを鳴らす権利が、自分にもやってきたんだなということが、
仕事を辞めた今一番のよろこびなのかもしれない。
(保険証失効後に入院するというアクシデントも、無職ならではで楽しいと思えた)
おもしろいです。
こんな文章なかなか書ける人いないのでこつこつ続けてくださいね。また楽しみにしています。
みねさん
ありがとうございます!最近さぼり気味なのでまたぼちぼち書いていきたいと思います。